Technote

by sizuhiko

Web×IoT メイカーズチャレンジ 2018-19 in 東京【ハンズオン講習】にチューター参加してきました

Web×IoT メイカーズチャレンジは全国各地で実施されていて、今年度の最後は東京で実施されます。 まず最初の2日間は、ほとんどの参加者はふれたことがないCHIRIMEN for Raspberry Pi 3 について、ハンズオン講習会とアイデアワークショップが行われます。

なんでチューター参加したか

私はCHIRIMENコミュニティの一員なので、中の人としてハンズオン講習会のサポート役をしてきました。 Maker Faire Tokyo 2018 に CHIRIMENコミュニティで参加しましたといった記事も書いています。

どんな雰囲気だったか

以下に列挙します。

  • 最初に総務省のテキストをベースにした IoT や電波や無線通信に関する基礎知識の座学講習 があるが、これがとても面白くタメになった
  • 高校生から社会人まで幅広い年齢層の参加者がいる(学生と社会人は半々ぐらいだったかな?
  • チュートリアルの雰囲気からハード/Webアプリそれぞれに強い人はいるけど、両方に強い人は少ない(CHIRIMENは両方とも必要になる
  • みんな初対面で運営側が決めたチーム構成だけど、アイデアワークショップ盛り上がった
  • KDDI DIGITAL DATEがキレイ!

CHIRIMENとは?

さて、今回のハッカソンで利用するCHIRIMENですが、紆余曲折あって現在ではCHIRIMEN for Raspberry Pi 3がアクティブな活動になっています。 ベースはブラウザから物理デバイスを操作するためのAPIであるWeb GPIOWeb I2Cといった仕様を進めてことにあるのですが、 フィードバックを受ける手段としてハードを作ったり、Polyfillやドライバーを実装したりしています。

もっと多くの人がコミュニティに参加してもらえるとうれしいです(公式ページからSlackにアクセスできます)。

本番は1ヶ月後

ハッカソン本番は3/2と3/3の2日間。 アイデアソンの内容がどのぐらい実装されてきて、デモに向けて完成度をあげていくのかが、楽しみです。 参加者の皆様、1ヶ月後にまた会いましょう!

PHPカンファレンス仙台2019で、Web Componentsについて発表してきました



PHPカンファレンス仙台2019に参加しました。

前日

東京から新幹線で東北に行くのは初めて(車でしか行ったことがない)だったので、それも楽しみでした。

仙台では公式前夜祭に参加したり、とても楽しい前日を過ごすことができました。

当日

初回開催で3トラック(6部屋)ってスゴイですよね。 当日は地元参加の人もたくさんいて、キャンセルも少ないなど、仙台でも大きいイベントに期待している人が多いことがわかりました。

私は、昨年末の東京で話したものと同じテーマでしたが、東京での反応をふまえて少しリニューアルしています。

  • アジェンダを入れた
  • デモプログラムを入れた

SNSでの反応は薄めでしたが、参加してもらった人から感じる雰囲気は良かったので、私のメッセージはそれなりに伝わったと思います。

当日の過ごし方は

  • 午前中はセッションを聴講
  • 午後一は自分のセッション
  • その後はアンカンファレンス
  • LT聴講/懇親会参加…(続く

という感じでした。

PHPカンファレンスは、どの地方に行ってもスタッフの皆さんが良くて、参加者としてとても楽しめます。 また、来年以降も仙台で開催されたら、ぜひ参加したいなと思います。

Polymer.co-edo meetup 21を開催しました

2019年1回目となる Polymer.co-edo ミートアップ を開催しました。

今回、私は以下の作業を実施しました。

はじめての LitElement エレメントの作り方はなるべく多くの人が体験できるようにかなっていますので、ぜひお試しいただき、何かあれば気軽にフィードバックをいただければと思います。

LitLoaderは、Polymer1や2のときのようにHTMLファイルでの記述が可能で、拡張子を .lit という形式にしています。 WebpackをとおすとLitElementのjsファイルに変換する仕組みになっています。 私は HTML in js よりも、こちらの書き方が気に入っているので、これからも何かあれば貢献していきたいです。

なぜかと言うと、HTML Modulesの議論が活発に行われていますが、ブラウザの実装になるまでは時間がかかると思うので、いったんWebpackで変換するなどpolyfillにも頼らない形での記述形式は重要かな、と思っています。

LitLoaderは、コードも簡単でスッキリしているので現時点では不満もありません。

次回

2019年の開催予定を公開しています。次回は2/18の予定です。皆様の参加をお待ちしております。

Doorkeeperのコミュニティページ

GCPにBitnamiでmemcachedサーバーを作る

2019年最初の記事はmemcachedのサーバーを作ることからです。

なんで今さらサーバーを?

私は現在Toilet Evolutionというサービスを作っていて、まぁ特に流行ってもいないのですが、トイレ監視のIoTプラットフォームをやっています。 これはGAE(Google App Engine)で動いていて、PHP5.5で作られています。

GAEにはgVisorというコンテナ技術をベースにした第二世代( 2nd Gen と呼ばれている )があるのですが、PHP7.2が使えるようになります。 しかしこれに伴い、これまで使えていたmemcachedサーバーが使えなくなります。 通常のGCPアプリと一緒となり、Cloud Memorystoreを使えということですね。 ただ、これには無料枠がなくて、(なんとか低額でやっていきたい層だけが)ぬーんとなるので、今回 GCP の無料インスタンス f1-micro にmemcachedサーバー(SASL付き)を構築してみようという試みです(f1-micro が無料で使えるのは米国リージョンだけです)。

Bitnami

Bitnamiとは、アプリケーションをインストールするのを支援するサービスで、クラウドにも対応しています。 memcachedサーバーをGCP上に構築するのも、GUIからポチポチと実行できます。 もちろん自力でやっても問題はないので、SASL memcached now available!みたいな記事を読んでやってもOKです。

Bitnamiの画面遷移とかざっくりした説明は書きません。 GCPにRedmine環境を作ってみたというBlogが、Bitnamiを使ってGCPにRedmine環境を作るという内容で、スクショもたくさんあってわかりやすいです。 まぁ使ってみてそんなにハマりどころはないので、読まなくてもだいたい大丈夫です(ただし英語アレルギーとかない人)。

プロジェクトを作る

GCPでプロジェクトを作って(もしくは既存のプロジェクトで)以下のAPIを有効化しておくと、Bitnamiからのデプロイが簡単に進みます。

あとは課金の設定。

memcachedサーバーを作る

米国リージョンを選択するのですが、App Engine と同じリージョンに配置したいので、 gcloud app regions list で利用できるリージョンを確認しておきましょう(GAEからはインターネット越しになるので、それほど意味があるかはわかりませんが、気分的な問題ですw)。

memcachedを選択して、プロジェクトを選んでいくと us-xxxx のリージョンで f1-micro を選択したのに、料金が表示($4.28ぐらい)されるかもしれませんが、 f1-micro インスタンス使用量は、最初の 744 時間分が無料 なので、744時間 == 31日 ということで実質月額無料です。

Application Info にユーザー名 user とパスワードがあるので、PHPから接続する情報として記録しておきます。 Server Info にアクセスするときのIPアドレスがあるので記録しておきます。また、SSHするときのキーがあるので、何かのときのためにダウンロードしておきます。

Cloud ConsoleのVMインスタンスに、memcachedサーバーができているのを確認しておきます。

App Engine からアクセスできるようにする

このままでは App Engine からアクセスできない(App Engine はインターネット経由でGCPのVMにアクセスするため)ので、ファイヤーウォールの設定を行います。 BitnamiのドキュメントConnect To Memcached From A Different Machineによると、ポート 11211 を解放するよう書いてあります。 BitnamiからインストールされるmemcachedはデフォルトでSASL認証がonになっているので、PaaSのようにIP制限できない環境からクラウド越しに利用するときは安心ですね。

もし、GCPでのファイヤーウォール設定のやり方がわからない場合は、上記ページの the FAQ の遷移先 Open Or Close Server Portsが参考になります。

サンプルプログラム

GAE 2nd Gen で動くPHP7.2のサンプルプログラムを用意しました。

app.yaml ファイルの環境変数を3つ設定します。

  • MEMCACHEDSERVERADDR: memcached サーバーのIP
  • MEMCACHED_USERNAME: ユーザー名。これはデフォルトで user になっているので、変更不要
  • MEMCACHED_PASSWORD: Application Info で表示できるパスワード

以下のコマンドでプロジェクトにApp Engineを作ります。例えば us-west2 に memcached サーバーを構築したら以下のような感じです。

gcloud app create --region=us-west2

続いて、アプリケーションをデプロイします。

gcloud app deploy

実行してみる

GAEのエンドポイントに接続すると、以下のように表示され、memcached と接続し読み書きできていることがわかります。

Array
(
    [xxx.xxx.xxx.xxx:11211] => Array
        (
            [pid] => 1786
            [uptime] => 4689
            [time] => 1546843636
            [version] => 1.5.12
            [libevent] => 2.0.17-stable
            [pointer_size] => 64
            [rusage_user] => 0.46
            [rusage_system] => 0.188
            [max_connections] => 1024
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            [cmd_set] => 2
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            [cmd_touch] => 0
            [get_hits] => 2
            [get_misses] => 0
            [get_expired] => 0
            [get_flushed] => 0
            [delete_misses] => 0
            [delete_hits] => 0
            [incr_misses] => 0
            [incr_hits] => 0
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            [decr_hits] => 0
            [cas_misses] => 0
            [cas_hits] => 0
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            [touch_misses] => 0
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            [auth_errors] => 0
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            [bytes_written] => 6855
            [limit_maxbytes] => 67108864
            [accepting_conns] => 1
            [listen_disabled_num] => 0
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            [crawler_items_checked] => 0
            [lrutail_reflocked] => 0
            [moves_to_cold] => 2
            [moves_to_warm] => 0
            [moves_within_lru] => 0
            [direct_reclaims] => 0
            [lru_bumps_dropped] => 0
        )

)
Hello World

数回アクセスしてみると、以下のようなスペックになります。

  • 99 パーセンタイル: 90.24ms
  • 95 パーセンタイル: 89.18ms
  • 50 パーセンタイル: 77.25ms

さいごに

私のサービスは Cloud Datastore のキャッシュとしてmemcacheを使っているので、キャッシュになければ、 永続化しているところから直接ロードするだけなので、堅牢さはそれほど必要ないです。 できれば Cloud Datastore へのI/O回数を減らして低額でやりたいなぁという程度なので、f1-micro に1つサーバーを起動する程度で良いという割り切りです。

あとはredislabsが30MBまでなら無料で使えるので、そういうのも選択肢としてあるかもしれないですね(実際にGAE Python3のドキュメントからはリンクされていたりする)。

もし同様にやってみたいなぁと思う方がいたら参考になれば幸いです。

2018年を締めくくる最後の投稿

おわりのはじめ

今年は「発信」をテーマにした1年でした。ここ2年Blogの本数も1桁で、もっとやっていることを短くても良いから初心に返ってたくさん書こうと思ったのでした。 実際はもっと書けることもあったような気がしますが、この投稿も含め31投稿ということで今までで一番多い投稿ができた1年でした。 来年も継続していきたい。

イベント登壇と運営

2018年は、なんかずっとイベントに追われている気がしたので、まとめてみます。

運営/主催/発表/出展などは、その準備だったりミーティングがあったりして、これよりも私のGoogleカレンダーは濃密にイベントスケジュールで埋まっています。 ここ数年これほどなかったなという記憶と、やりきった感は強いのですが、来年はPHP関連のカンファレンスが毎月のようにあるじゃないですかw

おわりのおわり

来年も同じようなペースでやっていきたいです。 何をするにも健康第一なので、運動してお酒はほどほどに?みなさまと楽しい1年にできればと思います。 どこかでお会いしましたら、よろしくお願いします!